スウェーデン・ストックホルムが産んだグローバル・ポップ・クイーン=ザラ・ラーソン(Zara Larsson)。2024年2月にリリースしたアルバム『ヴィーナス』以来、約1年2か月ぶりとなる新曲「プリティー・アグリー(Pretty Ugly)」を4月25日にミュージックビデオと共にリリースした。
楽曲はこれまで自他ともに数々のヒット曲を産んだライターとしても活躍するザラ自身ももちろん参加し、UKのシンガーソングライター/プロデューサーであるMNEKらとの共作で制作された。2010年代に世界を席巻したエレクトロと1990年代のハウス・ミュージックのエッセンスを感じさせる骨太なドラム&ビートの上で、ザラが「Sometimes a girl don’t wanna be well-behaved! = 女の子はお行儀良くしたくない時もある!」、「Havе you ever seen a pretty girl gеt ugly like this? = こんな醜い女の子を見たことがある?」と声高に歌い上げる様はなんとも痛快だ。
ミュージック・ビデオはPink Panthress、Charli XCX、Ashnnikoらのミュージック・ビデオ作品で知られるシャーロット・ラザフォードがディレクターを務めている。フィットネス衣装に身を包んだ女性たちがストレッチをしている屋外の空間で、レトロカーから裸足で登場し力強く闊歩するザラが巨大なスピーカーのスイッチを入れると音量のパワーに吹き飛ばされる。飛ばされたザラは周りの女性たちと隊列を組んで立ち上がり、楽曲に合わせたタイトでチア風の激しい振付でダンスを魅せていく。一見してその振付の難易度は高く激しいものだということが分かる。やがて雨が降り、泥まみれになった彼女たちはさらに激しく、荒々しい姿に豹変していく。ザラが歌う「こんな醜い女の子を見たことがある?」という歌詞や「女の子はお行儀良くしたくない時もある」というアイデアコンセプトを刺激的な映像演出の下で忠実に実写化し、ザラをはじめ女性たちが自らを解放していく姿が表現されている。
楽曲「プリティー・アグリー」は、今年後半にリリース予定のザラのニュー・アルバムにも収録予定とのこと。また今年は8月、9月に開催されるテイト・マクレーの『Miss Possessive Tour』で北米中のアリーナを周る予定で、この楽曲のパフォーマンスによって大きなアリーナがダンス・フロアーに様変わりする様子が今からでも見て取れる。
昨年、アルバム『ヴィーナス』をリリースしたザラ。このアルバムは彼女自身が生み出すハイ・クオリティーなサウンド、多彩なスタイル、そして統一されたヴィジョンを力強く表現されたものでシーンから高評価を得た。言うまでもなく、クリーン・バンディットとのシングル「Symphony」(2017)は、TikTokビルボードチャートで数週間に渡って首位を獲得し、ビデオの再生回数が13億回を超え、ミーム的な盛り上がりも見せカルチャーに衝撃を与えた。新曲「プリティ・アグリー」で大胆かつ声高に未来を見据えて、これまでで最もエキサイティングな楽曲とともにスタートさせたザラ。これからリリースされていく楽曲たちが収録されるニュー・アルバムはまさに彼女の真骨頂であり、彼女にしかできない方法で産み出されていく。
●楽曲情報
「プリティー・アグリー」
ザラ・ラーソン
再生・ダウンロード:
https://ZaraLarssonJP.lnk.to/PrettyUgly