今年、本格的にソロ名義での活動を再開し注目を集めているトム・ミッシュが、新作EP『Six Songs』をリリースした。

この作品は、今年1年を通じて発表された一連のシングルをまとめたもので、多くは2018年に書かれた楽曲が中心となっている。また今作のリリースを伝えるSNS投稿の中で、トムは来年にはアルバムを発表する予定であることを明かしている。

この音楽の旅は、魅惑的なシングル「Insecure」から始まった。この楽曲は、催眠的なギターフックが特徴で、弱さを受け入れ、感情をオープンにすることを探求する歌詞が印象的な一曲となっている。その後に続くのは、R&B色を帯びた「Cinnamon Curls」。滑らかなテクスチャーと官能的なリズムが織りなすこの楽曲は、スムーズでソウルフルなメロディを作り上げるトムの才能を際立たせている。続く「Better Days」は、人生の困難の中で希望と癒しを提供するようなソウルフルなバラードだ。そしてEPリリース前の最後のシングル「Colourblind」は、長年のコラボレーターであるラッパーのロイル・カーナーとの再会を果たした楽曲。今年の夏、ロイル・カーナーが音楽フェス【All Points East】のヘッドライナーを務めた際に、二人はステージで共演し、大きな盛り上がりを見せた。

上記の楽曲に加え、このEPには2曲の新曲が追加されている。「Invincible」は、マイルズ・ジェームズが共同プロデュースしたディスコ調のナンバーで、愛の力強さと活力を歌う歌詞とともに、聴く者を高揚させるエネルギーに満ちている。一方、「Falling For You」は、ロンドン北部の伝説的なKonk Studiosで録音されたリズムに凝った楽曲だ。ユセフ・デイズ (ドラム)、ロッコ・パラディーノ (ベース)、ルーベン・ジェイムス (キーボード)、アレックス・ボート (パーカッション)、チャーリー・アレン (ギター)といった豪華なミュージシャンが参加し、遊び心のあるスイング感で聴く者を魅了する。

『Six Songs』は、多様な音楽的影響を受けたダイナミックな作品であり、トム・ミッシュの内省的なストーリーテリングと豊潤な音楽性を存分に示している。このEPは彼自身の特別なアーティスト性を祝福するだけでなく、彼の創作過程を支えるコラボレーションのエネルギーを証明するものでもある。

ジャズ、R&B、ヒップホップの要素をシームレスに融合させ、現代音楽の重要な存在となっているトム・ミッシュ。キャリアを通しての総ストリーミング数は15億回におよび、UKでゴールドディスクに認定された『Geography』と、ユセフ・デイズとのコラボレーションで、2020年にアイヴァー・ノヴェロ賞にもノミネートされた『What Kinda Music』はいずれも全英チャートでトップ10入り。またダンス・ミュージック・プロジェクト、Supershy (スーパーシャイ) をスタートさせるなど、ここ数年にわたって、様々な音楽的探求を通し、その多才さとアートの境界線をどこまでも押し広げようとする強い意欲を示してきた。その才能はエリック・クラプトンやジョン・メイヤー、エルトン・ジョンらトップアーティストからも支持を集め、デ・ラ・ソウルやFKJ、ロイル・カーナー、マイケル・キワヌーカ、マルコス・ヴァーリらとのコラボレーションも評判を呼び、静かに、しかし急速に、過去10年間で最も勢いのあるUKアーティストの一人となった。

リリースinfo:
label: Beyond The Groove
artist : Tom Misch
title : Six Songs EP
release : Out Now
https://tommisch.ffm.to/sixsongsep.OOW

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