デトロイト・テクノのオリジネーターとして知られるDerrick Mayに対するセクシャルハラスメント疑惑をRAが報じている。
RAによるとDerrick Mayは、疑惑によって今週末のイベントParis Electronic Weekと、2021年のイースターの週末にロンドンで開催されるFAC51 The Haçiendaのギグ出演がキャンセルになったという。
またセクシャルハラスメント疑惑は、Derrick Mayの代表曲「Strings Of Life」のピアノ・シークエンスを作曲したMichael JamesのSNS投稿により明るみに出たセクハラと性的暴行の疑惑で避難を浴びており、これをきっかけに、複数の女性が被害を受けたと名乗り出ている状況だと報じている。
この問題については、現在、RAも調査中とのことだが、Paris Electronic Weekは、”エレクトロニック・ミュージックの安全性や同意を含むテーマを扱うワークショップやカンファレンスのシリーズ”という性質上、Derrick Mayのセクシャルハラスメント疑惑を理由に主催者が彼の出演をキャンセルすると発表。2021年に予定されているロンドンのイベント・FAC51 The Haçiendaも、最新の動向は確認中であるとしているが、Derrick Mayが出演しないことを発表している。
https://www.facebook.com/pariselectronicweek/posts/3292250090894943
https://www.facebook.com/Fac51TheHacienda/posts/10157149344341883
一方、Derrick Mayも弁護士を通じて公式ステートメントを発表。疑惑について、「明らかに虚偽であり、中傷であり、Derrick Mayのプロとしてのキャリアを台無しにするために計算されたものだ」とされ、「彼が自分の力で完成させたと感じているDerrick Mayの楽曲“Strings Of Life”のロイヤリティを巡る争いが動機となっている」と説明している。
なお、Derrick Mayは、自身の潔白を示すステートメントをFacebookに出している。
ダンスミュージックシーンのセクシャルハラスメント問題では、今年9月1日に死去したハウスミュージックシーンの重鎮Erick Morilloに対して、彼の死の直後から過去のセクシャルハラスメントに被害を告発する声も相次いでおり、シーンへの功績を理由に問題を放置するべきではないという主張も決して少なくない。
https://www.facebook.com/derrickmayday/posts/10151299081984986
Derrick Mayの問題に関してはあくまで現時点では疑惑だが、今後の進展に注目が集まっている。
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