〈On-U Sound〉を率いるUKダブの総帥エイドリアン・シャーウッド(Adrian Sherwood、13年振りソロアルバム『The Collapse Of Everything』より新曲「Body Roll」が解禁! 11月にはDUB SESSIONS20周年で来日)が、8月22日 (金) にリリースされる実に13年ぶりのソロアルバム『The Collapse Of Everything』より新曲「Body Roll」を解禁した。
エイドリアン・シャーウッドは、ソロ作品、タックヘッドに代表されるバンドとしての活動、また彼自身が主宰する〈On-U Sound〉レーベルを通して唯一無二の美学を体現するクリエイティブな存在として、常にアーティストとしての仕事とプロデューサーとしての仕事を並行して行ってきた。繊細かつ重層的なサウンドデザインと、ダブを基盤にジャンルの境界を越えて展開される冒険的な音響世界。マーク・スチュワートやキース・ルブランへの追悼の意も込められた本作は、シャーウッドの音楽人生と感情が凝縮された意欲作。ダグ・ウィンビッシュを中心に卓越したミュージシャン陣が集結。キース・ルブランの演奏やブライアン・イーノによる作曲を織り交ぜ、ジャンルの境界を自在に行き来する、挑戦的かつドープなサウンドスケープを描き出す。
デビューアルバム『Never Trust A Hippy?』は、2003年にピーター・ガブリエルの〈Real World〉レーベルからリリースされ、スライ&ロビーというジャマイカ屈指のリズムセクション、マッシヴ・アタック作品への参加で知られるシャラ・ネルソン、そしてヌスラト・ファテー・アリー・ハーンの甥にあたるリズワン・ムアッザム・カッワリら、多彩な才能が集結。続く2006年の『Becoming A Cliche』ではリー・スクラッチ・ペリー、デニス・ボーヴェル、リトル・ロイ、ビム・シャーマンといったレゲエ界の重鎮たちが参加し、日本でも「Animal Magic」がヒットチャート入りして高い人気を確立した。2012年の『Survival & Resistance』は音階打楽器を中心に構成されたコンセプトアルバムである。これらの3部作以外にも、『Survival & Resistance』を補完するミニアルバム『Recovery Time』やセカンドアルバムを全編リワークした2006年の『Dub Cliche』も発表されている。
これまでプロデューサーとして数えきれないほどのレコードを作ってきて、そのどれもに誇りを持っているよ。でもソロアーティストとしてやるときは、すべての決定を自分で下せるし、自分以外の誰かを喜ばせようとする必要がないんだ。このアルバムでは、それを形にしていく作業を楽しめたし、ライブで表現することが本当に楽しみなんあ。きっと聴いてくれる人たちにも伝わると思ってる。自分でも本当にいい作品だと思ってるからね。
トラック作りを始めたときは、チューニングをいろいろ試したり、意図的にぶつかり合うような要素を入れたりして、アルバム全体として流れがあり、まとまりのあるサウンドを作ろうとしていたんだ。前作で使った音階打楽器のアイデアをさらに発展させつつ、ここ数年で取り入れてきた新しい要素、例えばプラグインやエフェクトも盛り込みたかった。同時に、ヴィンテージ機材もちゃんと活かしていく、そういうバランスを大事にしたんだ。
最近、親しい友人マーク・スチュワートとキース・ルブランが立て続けに亡くなって、それをきっかけにソロアルバムをもう一度作ろうと思い始めたんだ。『Survival & Resistance』以来、かなり時間も経っていたしね。マークが生前に書いた曲の中に、“The Collapse Of Everything (すべての崩壊)”という一節が隠れるようにして歌詞に使われていた。この言葉は、マークやキースが亡くなったことへの自分の気持ちを端的に表しているし、もう一方で、今この世界で起きている政治的・環境的な混乱も象徴しているように思えた。とてもふさわしいタイトルだと思ったんだ。
– エイドリアン・シャーウッド
過去の作品に比べてより内省的な内容となっている本作は、広がりのある風景描写や感情の起伏を持つクラシックなサウンドトラックのように展開していく。砂ぼこりをまとったようなデザート・ブルースから、緻密に装飾されたアンビエント的サウンドスケープまで、繊細なピアノのモチーフや過剰に加工された効果音が広がりのあるステレオ空間を漂い、ときに幻覚的な境地に達するような作品である。
エイドリアン・シャーウッド待望のニューアルバム『The Collapse Of Everything』は8月22日 (金) 世界同時リリース。国内盤CDにはボーナストラック3曲と解説書を封入。LPは通常盤 (ブラック・ヴァイナル) に加え、限定盤 (クリア・ヴァイナル) が発売。限定盤LPは数量限定の日本語帯付き仕様 (解説書付)でも発売される。国内盤CDと日本語帯付き仕様盤LPは、Tシャツ付きセットも発売決定。
また、長年にわたってUKダブの最前線を走り続けるエイドリアン・シャーウッドが手がけるシリーズイベント『DUB SESSIONS』が、今年ついに20周年を迎える。これまでに古くはリー・ペリーやザ・スリッツらを招き、近年では一昨年の大反響を巻き起こしたアフリカン・ヘッド・チャージとGEZAN、昨年はホレス・アンディと〈ON-U Sound〉の原点バンド=クリエイション・レベルが共演するなど、毎回毎回、錚々たる伝説級の出演者たちがシーンもフロアも大激震の熱い内容でソールドアウトを連発してきた。
今年のラインナップも超豪華だ。エイドリアン・シャーウッドが13年振りとなるソロ名義の新作アルバム『The Collapse Of Everything』を引っさげて、タックヘッド、シュガーヒルの伝説的ベーシスト、ダグ・ウィンビッシュら3名から成るバンドを引き連れライブDUBパフォーマンスを披露する。
さらに、80年代UKデジタル・ダブの先駆者としてその名を轟かせ、独自のサイエンスとユーモアでダブの表現領域を拡張し続けてきたMad Professorが、超絶ミキシング・テクニックを武器にスペシャル・ライヴ・ダブショウを披露。
そして、マトゥンビでの活動をはじめ、ポップ・グループやザ・スリッツなどの先鋭音楽においてもラヴァーズ・ロックにおいても数々の大名盤を創り出してきた真のレジェンド、デニス・ボーヴェルが極上のDJセットで空間を揺らす。
UKで奇妙な進化を遂げたダブという音楽を根底から支え続けてきた3人のマスターが奇跡的に集う、まさに“DUB SESSIONS”。マジカルな音響と重低音に身を投げ、全身で体感せよ!
【チケット】 https://linktr.ee/dubsessions20th
・東京:1F オールスタンディング / 2F 指定席
・名古屋・大阪:オールスタンディング
問合せ:
[東京] INFO: BEATINK 03-5768-1277 www.beatink.com
[名古屋] 名古屋クラブクアトロ 052-264-8211 http://www.club-quattro.com/
[大阪] SMASH WEST 06-6535-5569 https://smash-jpn.com/
公演詳細: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15187
