アイスランドの音楽家Björkが、パリのポンピドゥー・センターで新しいサウンドインスタレーション「Nature Manifesto」を発表することを明らかにした。11月20日から12月9日まで開催される本作は、「生物多様性:どのような文化がどのような未来のために?」をテーマとしたフォーラムの一環として展示される。

本プロジェクトは、フランスの音楽音響研究機関IRCAMとのコラボレーション作品。AIソフトウェアを駆使し、絶滅危惧種や既に絶滅した動物たちの鳴き声を人間の言葉と融合させて再現するという意欲的な試みとなっている。

制作にあたっては、キュレーターのChloé SiganosとAleph Molinari、アソシエイト・キュレーターのDelphine Le Gattに加え、フランスとアイスランドの環境保護活動家たちが参加。コンセプトと脚本はBjörkとMolinariが共同で執筆し、音楽はBjörk本人が担当している。

このサウンドインスタレーションについて、Björkは自身のInstagramで「私たちは、自然から遠く離れた産業時代を象徴する建築物の中で、絶滅危惧種の存在を共有したいと考えました」と説明。美術館のエスカレーター空間を活用し、来場者が階を移動する間も動物たちの声が響き渡る独特の体験を提供すると述べている。

また、「これらの動物たちは、環境との調和の中で私たちの教師となる存在です。彼らの声は、私たちに原初的なマインドフルネスの大切さを思い出させてくれます」と付け加えている。

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