Tyler, the Creatorが2021年のアルバム『Call Me If You Get Lost』以来となる最新アルバム『Chromakopia』を10月28日にリリースした。
『Chromakopia』にはSchoolboy Q、Teezo Touchdown、Daniel Caesar、Doechii、Lil Wayne、Glorilla、Sexyy Redらが参加している。
また、同作でTyler, the Creatorは様々な楽曲をサンプリング。例えば、先行曲「Noid」ではザンビアのミュージシャンPaul Ngozi、「Darlin, I」ではQ-TipとJames Brown、「Take Your Mask Off」ではPeople’s Pleasure With Alive and Wellをサンプリングしている。
その中で特に日本で注目が集まっているのが「Balloon」だ。同曲のサンプリングソースについて、有名サンプリングソース情報サイトのWho Sampledは、1992年のLukeの楽曲「I Wanna Rock」と1978年の矢野顕子の楽曲「ヨ・ロ・コ・ビ」がサンプリングされていると指摘している。
しかし、この記事を執筆している時点で公開されているソングライタークレジットには矢野顕子や「ヨ・ロ・コ・ビ」のソングライターとしてクレジットされている岩佐東一郎(作詞)、ベートベン(作曲)の名前はクレジットされていない。
「ヨ・ロ・コ・ビ」は、ベートーベンの楽曲をもとにした曲で矢野顕子の1978年のアルバム『ト・キ・メ・キ』収録曲。同アルバムは矢野顕子初のセルフプロデュース作品であり、2024年7月25日(木)には全世界サブスク解禁されている。
なお、Tyler, the Creatorは2019年のアルバム『IGOR』収録曲「GONE, GONE/THANK YOU」で山下達郎「FRAGILE」をサンプリングしている。
近日中にTyler, the Creator側から「ヨ・ロ・コ・ビ」のサンプリングについて、何らかの言及があるのだろうか?気になるところだ。
source:https://pitchfork.com/news/tyler-the-creator-releases-new-album-chromakopia-listen/
text by Jun Fukunaga