最近公開されたBillbordのレポート「Market Watch」によると、近年右肩上がりの増加を続けていたアメリカでのアナログレコード売上が2024年は2023年より減少したという。しかし、この報告が間違いであることがわかった。
Discogsによると実際のアメリカでのアナログレコードの売上は2023年より6.2%増加しているという。しかし、Market Watchでは、当初2024年のアナログレコード売上枚数は2330万枚であり、2023年の3490万枚から33%減少したと報告されていた。
この誤報は、Billbordの音楽消費レポートに情報を提供する会社「Luminate」がデータを照合する方法の変更が原因。過去 30年間、Luminateは独立系店舗をサンプリングし、CD、レコード、カセットの売上を推定した上でアメリカ全体のデータを作成していた。しかし、レポートの初日である2023年12月29日の時点でLuminateはアメリカ市場全体の独立系店舗の実売上をカウントするモデルに切り替えていた。
DiscogsはLuminate のパートナーシップディレクターのChris Muratore氏に連絡し、数値が間違っていることを確認。その後、BillbordはMarket Watchの内容を修正している。
また、Discogsのマーケティング担当バイスプレジデントのJeffrey Smith氏は、「レコードの需要は依然としてあり、独立系店舗は繁盛している」とコメント。アナログレコード市場の成長を報告している。
なお、「Market Watch」では、アナログレコードのほか、CD、デジタルアルバムの売上など、フォーマット別の消費量のほか、最近リリースされた音楽(過去18ヶ月以内)とカタログリリース(それ以前の作品)の売上や人気の状況なども確認できる。
Market Watchはこちら。
Vinyl record sales – and more importantly, vinyl culture – are still going strong in 2024. Here’s what you need to know.https://t.co/PQCcOqz4AI
— Discogs (@discogs) October 16, 2024
source:https://www.discogs.com/digs/collecting/vinyl-sales-up-in-2024/
text by Jun Fukunaga