並外れたソング・ライティング能力、そしてジャンルに捉われない多様な音楽をルーツに感じさせる比類なき音楽性で音楽ファンを魅了するトム・ミッシュ。FKJやユセフ・デイズといった新鋭から自身が敬愛するジョン・メイヤーやブラジリアン・ポップスの巨匠マルコス・ヴァーリのようなレジェンドに至るまで様々なコラボレーションを行ってきた彼は、これまでに10億回を超えるストリーミング数を記録、ライブにおいては20万人を超える観客を動員している。

トム・ミッシュは、長い時間をかけて行ってきたこれまでの曲作りの作業から一時的に離れ、スーパーシャイ(Supershy)の制作プロセスをできるだけ楽しく、ストレスのないものにしようと考えていた。このプロジェクトにおいてはギターを弾かないというルールを決めたが、それ以外はダンス・ミュージックという枠の中で自由な表現をすることができた。スーパーシャイは変幻自在なダンス・ミュージックを探求するための新たなスタートだ。
 
スーパーシャイのプロジェクトで生み出されるトラックには、ムーディーマンやアンドレスのようなデトロイトのプロデューサーを彷彿とさせる埃っぽくて煙たいグルーヴ、ラリー・ハードやケリー・チャンドラーのような美しくも深淵なディープ・ハウス、トッド・テリエやペギー・グーのような洗練されたサウンド、そして言うまでもなくディスコ/ソウルといった様々な影響が感じられる。また、彼はアンダーグラウンドからの確固たる支持を獲得しながらも、メジャー・シーンでも大きな成功を収めたダフト・パンクにも影響を受けたという。
 
最新シングル、夏にぴったりハマるのこの曲『Feel Like Makin’ Love』は、ロバータ・フラックのソウルフルな1974年の名曲をスーパーシャイの象徴ともいえるフレンチ・ハウス・スタイルのダンス・ミュージックとして再解釈したもの。

『Feel Like Makin’ Love』のロバータのオリジナル・バージョンとディアンジェロのカバーがずっと好きだった。実は、この曲の始まりはボブ・ジェームスのカバーで、インストラメンタル・セクションをループさせていたんだ。それからロバータのヴォーカルを加えるのが自然な感じで、運良く完璧にハマった。ロバータをこのレコードにフィーチャーさせることが出来て、とても光栄だ。
– Supershy

 
昨年4月にスタートしたプロジェクト、スーパーシャイは、アラン・ブラックスやフレッド・ファルケのようなエレクトロニック・パイオニアを想起させる『Happy Music/Something On My Mind』から、デトロイト・ハウスやソウルフルなディスコの『Change/Take My Time』、『Don’t Let Go』まで、爽快且つエモーショナルな世界観を披露してきた。『Don’t Let Go』はBBC Radio 1のHottest Recordに選出され、2000万回以上の総ストリーム数を記録。華やかに2022年を締めくくった。

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