今週、待望のNEWシングル「He Said She Said」をリリースしたCHVRCHES (チャーチズ) が、新たにスコット・キアナン監督による同曲のミュージックビデオを公開!ロサンゼルスとグラスゴーという二つの異なる場所で、リモートで制作されたというこの曲は、高い評価を得た3rdアルバム『Love Is Dead』のリリースから3年振りの新曲となる。




回転ドアは、巧みな操作による力関係が、循環してしまう状況と、そこに閉じ込められている感覚に捉われて抜け出せない思考を暗示している。同時に、このドアはフィルムの現像タンクも表している。つまり撹拌することで “絵”が作られていく。その撹拌は、虐待的な関係のように、何かをコントロールし、支配する力による悪意のあるものである場合もあれば、抗議、つまり自分の主体性を取り戻すためのポジティブな力である場合もある。
– Scott Kiernan

視覚的な視点を共有しているスコットとの仕事は、とてもエキサイティングだった。彼は、私たちの言いたいことを本当に理解し、高めてくれた。彼がMoogのために作ったショートフィルムで彼の仕事を知り、彼の美学とストーリーの伝え方に夢中になった。新しい時代を迎えたバンドのために、すべてをクリエイティブに演出してくれたから、これからCHVRCHESのファンにそのストーリーを届けられるのが待ちきれない。
– CHVRCHES

バンドは『Love Is Dead』リリース後、2019年の終わりまでワールドツアーを行い、それが終わった際原点に戻って新曲に取り掛かることとなったが、まもなくして世界規模のパンデミックで身動きが取れなくなってしまいローレンとマーティンはロサンゼルス、イアンはグラスゴーでそれぞれ自主隔離生活を送ることとなった。そのため、それぞれが今までとは別の方法で制作する方法を見つけなくてはならなかったが、ビデオ通話や、オンライン上でのシェアによってユニークで特別、それでいてチャーチズの本質を失わない作品を作り始めた。「He Said She Said」はそんな環境で生まれた最初の楽曲となっている。




みんなと同じように、私もこの一年というもの、多くの時間を使って考え、過去を振り返り、今までうやむやにしてきたことや心の奥にしまい込んできた体験について考えていた。私はこれまでの人生の多くを(個人的にも職業的にも)女性として期待される不快なバランス取りに費やしてきたように感じる。そして歳を重ねるごとに混乱も増して、ひどい疲れを感じるようになってきた。

成功するのなら、みんなの望むやり方で成功すべき。自己主張してもいいけど、男の影が薄くなるほど大声を出すな。魅力的になるのは男性のためだけ、決してうぬぼれてはいけない。話題のサッドガールを目指すなら、誰にも迷惑をかけないように。賢くなるのはいいが、与えられるものより多くを求めてはいけない。

「He Said She Said」では、受け入れるべきではないのに受け入れてきてしまったことを、私なりのやり方で清算してる。それは自分に対してダメージにならないよう偽っ てきたこと。制作に戻ってみんなで最初に作ったのがこの曲で、まず出てきた歌詞が冒頭の「彼は言った“君には飽き飽きした”」だった。どのヴァースも、今まで実際に男性から言われたことを皮肉にしたり別の言葉に置き換えたりしている。女性として生きるのはひどく厄介なことよ。でも空洞に向かって叫ぶよりも、ポップソングにのせて喚く方がよっぽどいいと思った。この1年のことを考えると、誰もが共感できるのは、頭がおかしくなりそうって感情だろうと思う。

– CHVRCHES (Lauren Mayberry)




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