SoundCloudでファンが直接アーティストにサブスク料金支払い可能になる可能性が浮上

0

SoundCloudが、新たな支払いモデルとして、ファンがアーティストにサブスクリプション料金を支払うことができるシステムを実装する可能性があるとBillboardが報じている。




この新たな支払いシステムは、SoundCloudに近い情報筋が明かしたもので、真偽のほどは同社がBillboardの取材に対して、コメントを拒否していることから現段階では判断ができないが、もし、採用された場合、SoundCloudは大手音楽ストリーミングサービスで初のこの形式の支払いシステムを採用したサービスとなるという。

今回取り沙汰された支払いシステムについては、すでにTencent MusicのQQ Musicのような中国のストリーミングサービスでは、何年も前から支持されているほか、PatreonやOnlyFansのようなファンによる支援型のサブスクリプションサービスによってビジネスモデルが確立されている。

現在、主要音楽ストリーミングサービスは、”プロラタ(pro-rata)”モデルという、加入者から徴収するサブスクリプション料金をプールし、最も多くのストリーム再生をもたらしたアーティストに収益が優先的に分配される形での山分け方式を採用。そのため、収益のほとんどが世界の大物アーティストたちによって占められていることから、アーティストの間では収益の低さなどとあわせて不満の声もある。




月間1億7500万人のユーザーを持つSoundCloudでは、月額10ドルのサブスクリプションサービス「SoundCloud Go+」を持っているが、この支払い料金は、ユーザーがどのアーティストを聴いているかに基づいて分配されるわけではなく、サブスクリプション料金を投げ銭したり、お気に入りのアーティストに分配したりすることは不可能だ。

SoundCloudは、近年、アーティスト支援向けサービスに注力。2019年に権利管理・配信会社のRepost Networkを買収した後、昨年4月にRepostと呼ばれるインディーズアーティスト向けの独自のマーケティング、配信プラットフォームを立ち上げた。Repostは、SoundCloudアーティストがプラットフォーム上で音楽を収益化するだけでなく、Spotify、Apple Music、TikTokなどの主要ストリーミングサービスから音楽を配信できるなど、プロモーションツールを提供することで収益化を可能にするプランだ。アーティストは年間30ドルでSoundCloudの収益の100%、他のプラットフォームからの収益の80%を得ることができる。

なお、この新たな支払いモデルは、2021年にKerry Trainorの後を引き継ぎ、Michael Weissmanが今年SoundCloudのCEOとして就任してからわずか数ヶ月で開始されるとみられている。また、Michael Weissmanは、SoundCloudアーティスト8組をフィーチャーしたFortnite内のライブストリーミング・ゲームトーナメント「SoundCloud Player One」を2月18日に行うことを発表していることから、今後、SoundCloudは、音楽以外の分野にも力を入れていくとの意見もあるようだ。




Share.

Comments are closed.