プラチナセールスを誇るHip-Hop界の伝説的ヒップホップデュオMobb Deep(モブ・ディープ)がニュー・アルバム『Infinite』(日本語訳:終わりなきもの) をMass Appeal Recordsよりリリースした。
米Pitchforkが「2025年 史上最高のラッパー」として選出した彼らにとって、本作は創設メンバーであるProdigy(プロディジー)の逝去後、グループとして初のフルアルバムとなる本作は、故人の未発表ヴォーカルとHavoc(ハヴォック)の緻密なプロダクションが融合し、時代を超える魂のこもった作品となっている。
アルバム『Infinite』は、Mobb Deepの文化的遺産へのオマージュであり、同時にその継承でもある。前作から17年、そしてProdigyの逝去からほぼ8年が経つ中、Havocは敬意と新たな情熱を胸に、クラシックなニューヨークの荒々しさと、深い内省的ソウルを融合させた。
本作には世代を超え、Nas(ナズ)、Raekwon(レイクウォン)、Ghostface Killah(ゴーストフェイス・キラー)、Big Noyd(ビッグ・ノイド)といったMobb Deepのファミリーを再結集するとともに、Jorja Smith(ジョルジャ・スミス)やH.E.R.(ハー)といった新世代のコラボレーターも迎え入れている。プロデュースはHavocとThe Alchemistが担当し、Mobb Deepらしいサウンドを軸に展開されている。
アルバムのリードシングルである「Down For You」(feat. Nas, Jorja Smith)は、『Infinite』の感情的なトーンを決定づけている。Havocの幽玄なプロダクションと鮮明なドラムに乗せて、Jorja Smithの表現力豊かなボーカルがコーラスを支える――「It hurts me to keep you in my heart. If being in love is my downfall, then I’ll be down for you.(あなたを心に抱くことが痛みになる。もし愛することが私の破滅なら、それでもあなたのために堕ちるわ」。この曲は、愛が時に引き起こす痛みを捉えつつ、Mobb Deepが弱さを力に変える力を映し出している。
Hidji World(ヒジ・ワールド)監督によるミュージックビデオは、楽曲の感情的深さを映像で表現。画面はHavoc、Nas、Jorja Smithのパフォーマンスと、若い看護師が複数の患者の涙を集め、その涙で豊かな庭を潤す場面とが交互に映し出される。この映像は、癒しと再生を象徴しており、痛みを成長へ、愛を新たな息吹へと変えていく様子を表現している。
デビューアルバム『The Infamous』の30周年を迎えるこの年にリリースされる『Infinite』は、Mobb Deepにとって最後の作品であり、グループとファンにとっての集大成であり、また一区切りの瞬間でもある。故Prodigyの遺した声を通じて過去から力を引き出し、本作は世代をつなぐ架け橋となり、Mobb Deepのレガシーが単に記憶されるだけでなく、進化し続けていることを示している。
『Infinite』は、Mass Appealによる“Legend Has It”キャンペーンの第4弾としてリリース。
同キャンペーンでは、Slick Rick、Raekwon、Ghostface Killah、Mobb Deep、Big L、De La Soul、そしてNas/DJ Premierの7組の伝説的アーティストたちの新作リリースを祝う企画の一環となっている。
リリース情報
Mobb Deep(モブ・ディープ)
ニュー・アルバム『Infinite』配信中
配信リンク:https://mobb-deep.sng.to/infinite
レーベル:Mass Appeal
