自身のソロプロジェクト「Tame Impala」で知られるKevin Parkerが自身が手がけた楽曲カタログを音楽出版社のSony Music Publishing(SMP)に売却した。この音楽出版権の売却契約には、これまでの全作品に加えて、今後リリースするTame Impalaや他アーティストとの作品も含まれるという。
Kevin Parkerは、Tame Impalaとしての活動のほか、ソングライター、プロデューサーとしても活動。これまでにRihannaやTravis Scott、Lady Gagaなど多くのアーティストの作品を手掛けており、直近では、Dua Lipaの最新アルバム『Radical Optimism』収録曲の半数以上をプロデュースしている。
今回のカタログ売却の詳細は明かされていないが、声明の中でKevin Parkerは「自分の曲の所有権を譲渡するという考えは、軽々しく考えられるものではありませんでした。それらは、私がこれまでレコーディング・アーティストおよびソングライターとして活動してきた中で生み出した血と汗と創造性の結晶だからです」とコメント。
また、「私はSony Music Publishingの関係者に多くの愛情と信頼を寄せています。Damian Trotterをはじめ、世界中の仲間たちとは素晴らしい経験しかありません。私の楽曲はSonyの手に委ねるのが一番安全だと思いますし、その未来に期待しています。これからも彼らと一緒に仕事ができることを嬉しく思います」と述べている。
なお、Kevin Parkerが声明の中で名前を挙げたDamian Trotter氏は、SMPのオーストラリア部門のマネージング・ディレクターであり、Kevin Parkerとは2010年のTame Impalaのアルバム『Innerspeaker』以来、ビジネス関係にあるという。
Damian Trotter氏は、今回のKevin Parkerの判断に同調しており、「Kevinは類まれな才能の持ち主であり、音楽シーンに登場して以来、そのクリエイティビティと芸術に対する献身的な姿勢でファンやアーティストを魅了してきました」と称賛するコメントを発表している。
近年、音楽業界では音楽カタログビジネスが注目されており、これまでにBob Dylan、Bruce Springsteen、Red Hot Chili Peppers、Paul Simon、David Guetta、Imagine Dragonsといった大物アーティストが1億ドル(約155億円)以上で自身の音楽カタログを売却している。
source: https://consequence.net/2024/05/kevin-parker-tame-impala-sony-catalog-sale/