Appleは、音楽制作ソフト「Logic Pro」の最新版となるMac版「Logic Pro 11」とiPad版「Logic Pro 2」を発表した。
Mac版のLogic Proがメジャーアップされるのは、約11年ぶり。今回、Appleは最新版のLogicとなる「Logic Pro 11」と「Logic Pro 2」にAIを活用したスタジオアシスタント機能を導入。この機能は、常にアーティストがクリエイティブなコントロールを完全に維持できるようにしながら、音楽制作のプロセスを補強し、アーティストが必要な時にサポートを提供する。
AIを活用したスタジオアシスタント機能のうち、「Session Players」は、Logic Proで人気のドラムパターン作成アシスト機能「Drummer」を拡張し、新たにベースパターン作成アシスト機能「Bass Player」とキーボードパターン作成アシスト機能の「Keyboard Player」を追加したものだ。Bass Playerは8種類のプレイヤーから選択でき、スライド、ミュート、デッドノート、ピックアップヒットなどの高度なパラメータを調整しながら演奏をコントロールできる。Keyboard Playerは、一流のスタジオミュージシャンの協力によってデザインされた4種類のスタイルから選択でき、シンプルなブロックコードから拡張ハーモニーによるコードボイシングまで、ほぼ無限のバリエーションで演奏できる。
また、「Stem Splitter」は、1つのオーディオ録音からドラム、ベース、ボーカル、その他の音源という個別のパートを抽出して作業できる機能だ。これにより、アーティストはあらゆるオーディオファイルから魔法のようなパフォーマンスを復元し、分割したトラックにエフェクトを適用したり、新しいパートを重ねたり、ミックスを変更したりできる。
「ChromaGlow」は、AIとMシリーズAppleシリコンを活用し、世界で最も称賛されているスタジオ用ハードウェアのサウンドのブレンドによって生成されたサウンドをモデリングした音色を調整のための機能だ。5種類の異なるサチュレーションスタイルを使って、あらゆるトラックに温かみ、存在感、活気を加えることができる。
Logic Pro 11とLogic Pro 2は、2024年5月13日から既存ユーザーには無料アップデートとして提供される。また新規ユーザーの場合、Logic Pro 11は3万円で提供され、Logic Pro 2は月々700円または年間7000円のサブスクリプションとして利用できる(1か月間の無料トライアルあり)。詳細はAppleの公式サイトにて。
text by Jun Fukunaga