アルカ(ARCA)が、NYのPark Avenue Armoryで開催された、4夜連続パフォーマンス・シリーズ「Mutant;Destrudo」で初公開された「Incendio」の自主制作ビデオを公開した。
この映像作品は、ステージに立ったアルカのライブ・パフォーマンスを捉えたもので、日本人アーティストの真鍋大度によるカスタム・テクノロジーが採用されており、彼はアルカと共同で、音楽信号を電気信号に変換する過激なデバイスを制作した。
真鍋氏はさらにこう説明している。「アルカの顔に取り付けた筋電センサーによって、私たちはテクノロジーを使って彼女の表情を複雑に、時には激しくコントロールし、変化させることができる。」このようなテクノロジーに拘束されていながらも、アルカは、力強いパフォーマンスを披露し、自らを器(うつわ)として提供し、リズムによる衝撃の快感と痛みを、喜びと共に楽しんでいた。
アルカが監督を務める「Mutant;Destrudo」は、真鍋大度とライゾマティクス、ビジュアル・アーティストのカルロス・サエズ、ユナックス・ラフエンテとサム・ロルフェス、トリスタン・ショーン、ランドスケープ、ブロンズ、4DSoundなど、アルカの親しい友人やコラボレーターが集い、先入観を打ち破るための共有空間を作り上げたプロジェクト。アルカの芸術的かつ個人的な変容を網羅し、彼女の代表的なプロジェクトである『Kick』サイクルの音楽をサウンド・トラックにしたアルカの「Mutant;Destrudo」は、観客を「突発的な即興とハイテクな実験で魅了した」とRolling Stoneに評され、同誌は、アルカを「ポップ・ミュージック界で最も先鋭的なクリエイターの一人」と評した。