ビート作品からポスト・クラシカル、音響的なサウンドスケープまで幅広い表現手法を用い、国内外で活躍する音楽家の原 摩利彦が、草なぎ剛主演のNHKドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』の音楽を務めることが決定した。
全国で上映中の松山ケンイチ・長澤まさみによる初共演映画『ロストケア』(監督: 前田哲)で劇伴を担当、広瀬すず・松坂桃李主演の映画『流浪の月』(監督: 李相日)で音楽を担当し第77回毎日映画コンクール音楽賞にノミネートされ、
先日発表された野田秀樹率いるNODA・MAPの2年ぶりの最新作『兎、波を走る』でも音楽を担当するなど、常に話題の事欠かない原 摩利彦。
そんな原が音楽を務めた当作品は、丸山正樹による小説『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』が原作。口コミで静かな話題を集め、“読書の甲子園”と言われる全国高校ビブリオバトルでグランドチャンプ本になり、読者の熱い要望によりシリーズ化された。10年以上にも渡って根強い支持を誇る作品群の中からドラマ化されるのは、人気に火をつけた1作目。仕事や家族を失い人生に迷う男性が自分の唯一の技能である手話を活かして「手話通訳士」になり新たな人生のスタートを切る物語が、殺人事件をめぐるミステリーとともに繰り広げられる。
主演を務めるのは草なぎ剛。本作の主人公・荒井尚人はろう者の両親の間に生まれた耳が聴こえる子ども、コーダ(Children of Deaf Adults の略)であり、自身の生き方や他者との関わり方について悩み、現在と過去の事件を追う中で自身が果たして何者なのか周囲の人から問われ自分自身にも問いかけることになる人物を演じる。演出は『岸辺露伴』シリーズなどを手掛ける渡辺一貴。制作統括の伊藤学プロデューサーを中心に3年前からじっくり取材を重ね、構想を温めてきたという作品。原の奏でる音楽と共に、大きく期待が寄せられる作品である。
■放送情報
ドラマ 『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』
【放送予定】2023年冬<前・後編> (総合・BS4K)
【 原 作 】丸山正樹
【 脚 本 】高橋美幸
【 音 楽 】原 摩利彦
木村晴美 【手話指導】江副悟史 米内山陽子 【ろう者俳優・手話通訳コーディネート】廣川麻子
【 主 演 】草なぎ剛
【 演 出 】渡辺一貴
【制 作 統 括】伊藤 学(KADOKAWA) 坂部康二(NHK エンタープライズ) 勝田夏子(NHK)