名古屋在住のエレクトロニック・ミュージック・プロデューサー、食品まつり a.k.a foodman。これまでにPitchfork、FACT Magazine, Tiny Mix Tapesなどの海外メディアで年間ベストに選出され、Unsound、Boiler Room、Low End Theoryといったシーンの重要パーティーへの出演も果たしワールドワイドな活動を広げる彼が、レフトフィールド・ミュージックにおける最重要レーベル の一つ、〈Hyperdub〉と契約、最新作『Yasuragi Land』を7月9日にリリースすることが発表された。併せて新曲「Hoshikuzu Tenboudai」のMVが現在公開中となっている。




食品まつり a.k.a foodman こと樋口貴英(ひぐちたかひで)は、名古屋市出身で、現在も名古屋を拠点に活動をしている。アーティストとしては2010年代初頭に台頭したジュークやフットワークに大きな衝撃を受け、その後の自身の音楽形成に影響を与えたという。彼が伝えているのは、ジュークやフットワークの精神と感覚であり、彼の型破りなスタイルはそれに由来するとも言える。また、他のアーティストのプロデュースも行っており、アルバムにゲスト参加しているBo NingenのTaigen Kawabeとタッグを組んでKisekiというデュオでの活動も行なっている。

十代の頃から人前でのパフォーマンスを続ける彼は、人と集まってジャム・セッションしていたことがこのアルバムのインスピレーションになったという。それは一人で行う制作からは得られないものであり、そこから着想を得たサウンドとフィーリングをつなげて完成したのが本作『Yasuragi Land』の核心である。

また、アーティスト名やアルバムのアートワークから想像できるように、彼は食への大きな関心を持っており、アルバムに収録したトラックタイトルにもそれが反映されている。さらに、サウナ好きでも知られる彼が定期的に通う地元の銭湯や、道の駅、パーキングエリアの食堂でのささやかな楽しみにインスパイアされた楽曲も収録されている。




ああいう所に行ったら、その場の雰囲気を楽しむことができます。自分が作りたいと思ったのは、ギターとパーカッションのサウンドを、先が見えないながらも今感じられる穏やかな社会の感覚と組み合わせた真摯なアルバム。『Yasuragi Land』はそんな‘平穏’な場所なんです。 – 食品まつり a.k.a foodman

今回のアルバムは〈Hyperdub〉としては珍しくベースが使用されておらず、それによって『Yasuragi Land』は爽やかで洗練された印象を与える。このハイパー・リズミック・ミュージックとも形容できる作品は、2、3のシンプルなツールを用いて制作され、リスナーに脳内でのダンス体験をもたらす。「Yasuragi」や「Parking Area」は、まるで丁寧に分解されたアコースティック・ジャズのようで、「Ari Ari」はマンガに登場するしゃっくりが飛び散ったようなディープハウスだ。「Hoshikuzu Tenboudai」と「Shiboritate」はライヒのようなミニマル・ミュージックのトランス的な要素がアップデートされポリリズム化した楽曲とも表現できる。「Food Court」には機械的なリズムと素朴なメロディが入り組み、「Galley Café」ではキュートな木笛のメロディとマイクロエディットされた木製ドラムが対になっている。ヴォーカル・トラック2曲のうち、Taigenの「Michi No Eki」では、Magmaの楽曲のような複雑なロックをカジュアルでデジタルに描き、「Sanbashi ft. Cotto Center」は80年代のR&Bを彷彿とさせる。アルバムを締めくくる「Minsyuku」には、ダフトパンクのトラックから拝借したようなギターが聞こえ、隙間なくもつれ合ったドラムに織り込まれている。

彼の鬼才ぶりが発揮された待望の最新作『Yasuragi Land』は〈Hyperdub〉より7月9日にリリース!国内盤CDにはボーナストラック「Super Real Sentou」が収録され解説が付属する他、輸入盤CD、デジタルと各種フォーマットで発売される。また、輸入盤LPは8月中旬に発売される予定となっている。

国内盤特典:ボーナストラック追加収録 / 解説書封入
CD予約: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11814
LP予約: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11815




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