米ジョージア州アトランタのマッサージ店で3月16日、銃撃事件が発生。計8人が死亡者のうち、6人がアジア系の女性だったことを受け、身の危険を訴えるアジア系の当事者だけでなくアジアにルーツを持たない著名人もSNSで「#StopAsianHate」を使って差別反対の声を上げている。




アメリカでは昨年のコロナ禍以降、黒人差別に反対するBLM運動が激化したことは報道によりよく知られている。しかし、それと当時に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が中国から広まったとの考えからアジア系住民への差別も激化。憎悪犯罪の被害数も急増している。そういった事態を受けて、ダニエル・デイ・キムやオリヴィア・マンらアジアにルーツを持つ著名人は差別廃止を訴えた他、報奨金を設けて情報提供を求めるなど行動を起こしてきた。

また、”長らくアジア人は“真面目で賢いモデルマイノリティー”とされ、有色人種でも黒人やヒスパニック系とは違うと見なされてきた背景”があったが、今回のアトランタでの事件を受け、そのステレオタイプにも異論が叫ばれ、長らく続いてきたアジア系への人種差別を知ってほしいとジェンマ・チャンらが訴えている。




今回の#StopAsianHate運動には、韓国系のトラックメイカーTOKiMONSTA、「スター・トレック」シリーズで知られる日系俳優のジョージ・タケイ、イギリスを拠点に活動する日本人アーティストのRina Sawayamaら海外拠点のアジア系著名人だけでなく、バラク・オバマ大統領、俳優のアン・ハサウェイ、ジェイク・ギレンホール、歌手のAriana Grande、Katy Perry、Rihanna、ラッパーのCommonらアジア系以外の著名人らもアジア系差別反対を呼びかけている。

同じアジアの一員である日本でも中国武漢から「COVID-19」が広がった経緯から、”武漢ウイルス”と呼ぶような差別的表現をするケースも見られる。このことも海外でのアジア系差別とともに改めて深く憂慮するべきだろう。




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