芸術の分野で優れた業績をあげた人たちに贈られる文化庁の「芸術選奨文部科学大臣賞」に、今年度は、ロックバンド・エレファントカシマシの宮本浩次、現在美術家・映像作家の宇川直宏ら18人が選出された。
宮本浩次は「ロック・バンド,エレファントカシマシの作詞,作曲,ボーカル担当の宮本浩次氏は,30年以上に及ぶバンド活動とは別個にソロ活動を開始。アルバム「宮本、独歩。」において幅広い音楽性に取り組んだ後,自身の音楽的なルーツでもある昭和歌謡の女性歌手曲を収録した「ROMANCE」を発表。同作において曲への深い洞察を見せ,巧みに心情を表現。音楽性こそ異なるがバンド活動における実直な歌唱同様,誠実で真摯な歌への取り組みが説得力をもたらし,見事な成果を生んだ」、一方、宇川直宏は、「開局から10年となるライブ配信チャンネルDOMMUNEは,単なるカルチャー配信サイトという概念を超え,その文化的プログラムを通して現代社会に生きる人々に問いかけ,勇気を与える,ひとつの「アート」活動として評価されてきた。宇川直宏氏自らが「現在美術」と呼ぶように,それは氏個人の世界観と,その「表現」に責任を負う覚悟によって支えられたメディア社会そのものを問う「媒体」であり,ライヴストリーミング・プロジェクトというメタレベルの「作品」である。令和2年,世界中のライブ・イベントが突如中止を余儀なくされたこの年に改めてそのような
「作品」の価値が認められた」とそれぞれ贈賞理由が挙げられている。
また新人賞には人気歌手の米津玄師や『鬼滅の刃』作者で漫画家の吾峠呼世晴ら11名が選出されている。