ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団のコンサート映像シリーズ「SOUND/STAGE」の第6回目として、ジャズ・シーンを代表するサックス奏者、作曲家、カマシ・ワシントンによるパフォーマンスが公開された。
16人編成のオーケストラを従えて、エミー賞にノミネートされた『Becoming』(オバマ元大統領夫人のベストセラー回顧録を基にしたドキュメンタリー映画)のオリジナル・スコアの演奏を初披露。約46分間に渡る、圧巻のステージングとパフォーマンスの模様がたっぷりと収録された見応えたっぷりの内容となっている。
動画視聴:https://www.soundstage.laphil.com/kamasi-washington
そして、私が思い描いていた天国はジャズに満ちた場所でなければならなかった。
-ミシェル・オバマ
『Becoming』の制作に関われたことは名誉あることでとても素敵な取り組みだった。
-カマシ・ワシントン
また、カマシ・ワシントンが初めて手掛けた映画音楽作品『Becoming』のCD/LP盤が2020年12月11日(金)に世界同時発売される。同作は5月にNETFLIXで公開されたナディア・ハルグレン監督による前ファーストレディ、ミシェル・オバマに密着したドキュメンタリー映画のために書き下ろされた新曲と再録された過去の楽曲を含む全15曲を収録し、本年度エミー賞のドキュメンタリー作品部門の作曲賞にノミネートされた。
本作は、カマシが全楽曲の作曲とプロデュースを手がけ、ライアン・ポーター、マイルス・モズレー、キャメロン・グレイヴス、トニー・オースティンらネクスト・ステップの面々と父リッキー・ワシントンといった馴染みのメンバーに加え、ディアンジェロ、ジル・スコット、ローリン・ヒルらのバックを務めるトランペッターのドンテイ・ウィンスロー、NYコンテンポラリー注目の即興演奏家ショーン・サンダレガー、LAの手練ケネス・クラウチがレコーディングに参加。清々しい高揚感を纏ったライトメロウな表題曲「Becoming」、あまりにも耽美なピアノを背に優しいサックス・ブロウが染み渡るバラード「Song For Fraser」、バンド・アンサンブルとストリングスがゆっくりと溶け合う中でカマシの祝砲が上がる「I Am Becoming」などあくまで画面に寄り添いながらも、シンプルなテーマや旋律が美しく煌めくウェストコースト・ジャズが爽やかに駆け抜ける名演をおさめた一枚となっている。