日本を代表する楽器メーカー・Roland/Bossによる2017秋の新製品発表会が9/14(木)に行われた。
同発表会では、エフェクトブランド・JHS PEDALSとの共同開発によって誕生したBOSS製品のドライブ・ペダル「JB-2 Angry Driver」や、スウェーデンのギター・メーカー・.strandberg*(ストランドバーグ)とBOSSとのコラボギター「VG-Strandberg」、Rolandの新作ライブキーボードの「VR-09-B」、「VR-730」などが展示・紹介された。
👉注目は「Roland Boutiqueシリーズ」
クラブミュージック系の新製品では、9月下旬の発売が発表されている「Roland Boutique(ローランド・ブティーク)シリーズ」の新モデルで、同社が誇るドラムマシーンの名機「TR-808」をミニマイズさせた「TR-08」と、80年代に発売されたモノフォニック・シンセ「SH-101」をミニマイズさせた「SH-01A」が紹介された。
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👉「D-50」をミニマイズした「D-05」も登場
加えて、このシリーズの新作として、1987年に発売された同社初のフルデジタル・シンセサイザー「D-50」のサウンドと操作感を忠実に再現したモデル「D-05」も当日の会場では展示された。
オリジナルの「D-50」は、デジタルシンセサイザーの黎明期であった当時としては画期的なPCMを採用したリアルな音源、アナログ的な音づくりが可能なシンセサイザー音源を組み合わせたハイブリッド構成の新しい音源(LA音源方式)を採用したもので、本体にコーラスやリバーブなどのデジタル・エフェクトを内蔵したフルデジタル・リニア・シンセサイザーとして人気を博したヴィンテージシンセだ。
そのミニマイズ版「D-05」は、「D-50」のデザインをA4ファイル半分の小型サイズ化しただけでなく、サウンド面でも独自技術「DCB(Digital Circuit Behavior)テクノロジー」により、初期のデジタル・シンセサイザー独特の振る舞いを忠実に再現しているという。
その他にもUSBオーディオ/MIDI対応、電池駆動対応、小型スピーカー内蔵といった機能面でも実用性が高いモデルになっている。さらに、別売の専用キーボード「K-25m」を使うことでコンパクトで本格的なシンセサイザー・キーボードとして使用することも可能だ。
販売台数は7000台が予定されており、同時発音数は「D-50」と同じ16音、最大64ステップのステップ・シーケンサーとアルペジエーターも搭載しているとのこと。
👉SeratoとのコラボDJコントローラー新機種をチェック!
続いてデジタルDJ機材ではSerato社とRolandのコラボDJコントローラーで10月発売予定の「DJ-202」、11月発売予定の「DJ-505」が登場。両モデルはすでに発売されている「DJ-808」の機能や操作性を踏襲したコントローラーで、「DJ-202」がSerato DJ Intro用のエントリーモデル、「DJ-505」がSerato DJ用のミドルレンジモデルとなる。
「DJ-202」は基本的なDJソフトコントローラー機能の他、「TR-808」、「TR-909」インスト(各8種)を内蔵。「DJ-505」はそれらに加えて「TR-606」、「TR-707」インストも内蔵している。また、両モデルともSerato DJのサンプルを再生可能なステップ・シーケンサーを内蔵している点や、思い通りのスクラッチ・プレイを可能にする「DJ-808」譲りの低レイテンシー仕様のプラッターにも注目したい。
このように今回の発表会では特にRolandの技術や伝統を受け継いだクラブミュージック系の新製品がPointed編集部の目を引く内容となった。
また、Rolandは、先述の「D-05」のオリジナル「D-50」発売30周年を記念するスペシャルコンテンツを現在、特設サイトにて公開している。そこでは、当時のスタッフが語る開発時のエピソードや、「D-50」を愛用するミュージシャンのインタビューなど掲載されているので、気になった人はあわせてチェックしておこう。
Text & Photo by Pointed