最新アルバム『フリー・スピリッツ』のプロモーションのため先週来日していたカトリエル&パコ・アモロソが、4月4日(土)に、最新アルバムの発売を記念したプレミアム・イベントを下北沢の会場で開催した。メンバーと直接会える貴重な機会とあって、会場には多くのファンが詰めかけた。
当日は、事前に告知されていたトークセッションやファンから集めた質問によるQ&A、3ショット撮影会に加え、サプライズで一夜限りのスペシャル・アコースティックパフォーマンスに、会場は熱気に包まれた。その模様を収めたイベント公式レポートをお届けする。
「人生どんなときにもサプライズがある──これが僕らのサプライズだ!」。2026年、アルゼンチン出身の2人が放った宣言は、予想の何十倍もの驚きの前座にすぎなかった。「南米の異端児」ことカトリエル&パコ・アモロソ、通称カトパコが日本にやってきたのだ。
カトパコは、ともに1993年生まれの幼なじみ2人組。ロックバンドをルーツとしながらファンクやトラップをないまぜにした生演奏を得意とする個性派デュオだ。2024年に注目を集めるやいなや「ラテン音楽の最先端」の立場を確立し、ラテン・グラミー賞5部門を席巻。米グラミー賞にも輝いたばかりの、いま一番ホットなアーティストと言える。
日本でも早くに火がついたカトパコの魅力といえば、ビジュアルで魅せる世界観。2025年、フジロックで初来日を果たした際にも、前作『パポタ』のテーマにあわせてマッチョ軍団を集めたファンイベントを行って話題になった。
今回、急遽発表されたイベントも、空間まるごと最新アルバム『フリー・スピリッツ』の世界観だった。スピリチュアル系健康施設のテーマそのまま、都内の洗練された会場でアロマが炊かれ、座椅子が置かれたステージは今すぐヨガができそうなゆとり空間に。特別に招待されたオーディエンスも、白やベージュのドレスコードにならいつつ、着物やサッカーユニフォームで個性を発揮していた。
落ちついた空間に全身ブラック&ロングウィッグで現れたカトパコは、まさに落雷の如き存在だった。舞台袖から出てくると思いきや、妖艶なクラブトラック「Lo Quiero Ya!」をバックに一般入場口から登場。サプライズで観客と踊り、会場を一瞬でクラブフロアに変えてみせたのだ。
Q&Aトークもわきあいあいで大盛り上がり。来日体験について聞かれると「お花見をして綺麗な桜を見たけどみなさんの美肌のほうが美しい」と讃え、美味しかった食べものとして「たまごサンドーー!!!」と絶叫。会場に6歳のファンがいると知ると壇上にお迎えしたり、お誕生日のファンにハッピーバースデーを歌ったりするなど、とにかくサービス精神旺盛だった。
トークイベントとして伝えられていたが、ノリノリなメンバーによって代表曲「DUMBAI」が鳴らされてセッションへ突入。それも、日本特別仕様のアコースティック体制だ。メンバーの「アイドル」として演奏入りしたさんちゃん(SAN CHAN)は、カトパコのカバーを投稿していた日本人ギタリスト。この夜にも披露された彼の「RE FORRO」演奏は、カトパコの成功をまとめた2025年の公式動画、その名も「ARIGATO SAN CHAN」でも使われていた。
つづく「BABY GANGSTA」では、デュオの「アルゼンチン味」を担当するパコがキュートで刺激的なラップを披露。対して「陰陽の陽」を自称するカトリエルの甘い歌声は、友情讃歌「EL DÍA DEL AMIGO」でたっぷり味わえた。
ライブ中に驚かされたのは、大合唱が起こっていたこと。もちろん、熱心で国際色豊かなオーディエンスではあったが、それでもスペイン語アクトの日本公演としてはかなりの声量だった。
それも、カトパコと日本ファンの相思相愛の証だろう。2024年、人気爆発のきっかけとなった米NPR「Tiny Desk Concerts」での演奏がバズったとき、2人が世界的な勢いを確信したきっかけは日本から反応が寄せられたことだったという。その後、来日公演で熱をじかに経験したメンバーは「日本人の盛り上がり方」を研究。クラシック音楽の経験も持つパコいわく、言語の関係もあり、日本の観衆が歌いやすいのは母音主体のパートとのこと。
日本研究の成果は、東洋要素が取り込まれた『フリー・スピリッツ』でも活かされているかもしれない。特徴的な母音によって踊らせるボサノバチューン「Goo Goo Ga Ga」が演奏されるやいなや、新曲にも関わらず意気揚々と合唱が生まれていた。その勢いのなか、さんちゃんが日本語での歌唱を披露。まさしく、日本でしか見られない特別なライブだった。
後半にさしかかると「Tiny Desk」でも披露されたそれぞれのソロ曲「MI DESEO」「BAD BITCH」つなぎにおいて、元ギター講師のカトリエルが超絶ソロ演奏を披露。つづいて「Vida Loca」中には、ファンから投げられた薔薇を6歳のファンに渡して一緒に歌うキュートな一幕も。「最先端」評価を集めるカトパコだが、同時に子どもから大人まで魅了するショーマンであることが証明されていた。
フィナーレを飾ったのは、メンバーが「ライブでの反応を見るのが楽しみ」と語っていた「Muero」。新たなライブアンセムになることまちがいなしの、チャントが組み込まれたクラブチューンだ。カトパコの期待に応えるかのように、その夜最大の合唱が巻き起こされた。
大団円を迎えたかと思いきや、そこはサプライズ好きのカトパコ。お別れのムードに包まれる最中、突如「Muero」共作者フレッド・アゲインつながりなクラブアンセム「Beto’s Horns – fred remix」を爆音再生。メンバーみずから観客を舞台にあげて踊るモッシュピットが展開された。あまりの盛り上がりにより、その後の撮影会ですらダンスパーティーが自然発生したほどだ。まさに、すべてが「フリー・スピリッツ」に染まり上がった夜だった。
最初から最後まで嬉しいサプライズを届けたカトパコ。今回は選ばれしファンとのイベントだったが、お楽しみも残している。というのも、Q&Aトークでお気に入り曲にあげていた「Ha Ha」をやらなかったのだ。10月に待ち受ける初の単独来日公演では、さらなるスケールの演奏と熱狂が約束されている。ひとまず、5月にリリース予定の『フリー・スピリッツ』日本盤を手に予習を重ねておこう。
(文:辰巳JUNK)
今回のプロモーション来日中には、10月には東京と大阪で開催される初の単独公演が発表され、まだまだカトパコの勢いは留まることを知らない。
【公演情報】
CA7RIEL & Paco Amoroso: Free Spirits World Tour
■2026年10月21日(水)大阪・なんばHatch
※開場/開演時刻は後日発表
■2026年10月22日(木)東京・豊洲PIT
※開場/開演時刻は後日発表
■チケット情報
後日特設サイトにて発表
■チケット販売スケジュール
後日特設サイトにて発表
■公演に関するお問い合わせ
LIVE NATION H.I.P. 03-3475-9999 https://www.livenationhip.co.jp/
主催・招聘・企画・制作:LIVE NATION H.I.P.
協力:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
来日公演特設サイト:https://www.livenationhip.co.jp/all-events/ca7riel-and-paco-amoroso-tickets-ae1554639
