3月19日、AIで大量生成した楽曲とボットを使い、音楽ストリーミングサービスから約810万ドルのロイヤリティを不正に受け取っていたとして起訴されていたMichael Smith被告が、ニューヨーク連邦地裁で通信詐欺共謀罪1件について有罪を認めた。アメリカ国内でストリーミング詐欺が刑事事件として立件されたのは今回が初だ。
起訴内容によると、Smith被告の手口は次のとおりだ。
まずAIを使って数十万曲を生成し、数千のボットでそれらを数十億回再生させる。次に再生を数千のアカウントに分散させることで、Apple Music、Spotify、Amazon Music、YouTube Musicの不正検知をかいくぐっていたという。
捜査では、同被告が1040ものアカウントを使い、各アカウントで1日あたり約636曲のAI生成トラックを再生させていたことが判明した。1日の総再生回数は約66万1440回にのぼり、1日あたり約3307.20ドル、月額約9万9216ドル、年間では120万ドル以上を稼いでいた可能性がある。
Smith被告は楽曲配信によるロイヤリティとして得た809万1843.64ドルの全額返還に同意したが、最大で禁錮5年のほか、3年間の保護観察と最大25万ドルの罰金が科される可能性がある。量刑は7月29日、John G. Koeltl連邦地裁判事が言い渡す予定だ。また、司法省はこれ以上の追訴は行わない方針だが、詐欺行為が続いていた2017年から2024年の間に税務上の違反が見つかった場合は、対応を検討するとしている。
今回の有罪答弁を受け、ニューヨーク南部地区のJay Clayton連邦検事は次のように述べている。
「Michael SmithはAIで数千もの偽の楽曲を生成し、それらを数十億回にわたり再生させた。楽曲もリスナーも偽物だったが、Smithが盗んだ数百万ドルは本物だ。本来、正当なアーティストや権利者に支払われるべき数百万ドルものロイヤリティをSmithが横領していた。AIを利用した詐欺行為により、連邦犯罪の有罪判決を受けたことで、彼の厚顔無恥な企みは終わりを迎えた」
また、Damian Williams連邦検事も「Smithが盗んだのは、正規にストリーミングされた楽曲に対してミュージシャンやソングライター、その他の権利者に支払われるべきロイヤリティだ」と述べている。
source: https://www.digitalmusicnews.com/2026/03/19/streaming-music-slop-scammer-sentence/
