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    Home»Music»ライブバンドの真髄を魅せたbar italia、東京公演のライブレポートが到着!
    Music

    ライブバンドの真髄を魅せたbar italia、東京公演のライブレポートが到着!

    2026年1月22日1 Min Read
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    photo by kokoro
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    1月21日に東京・LIQUIDROOMにて行われたbar italiaの東京公演の公式ライブレポートが公開された。

    photo by kokoro
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    スペシャルゲストで招聘された踊ってばかりの国が颯爽とステージを去り、LIQUIDROOMのフロアには往年のドラムンベース・クラシックが流れていた。今季一の寒波が列島に覆い被さる中、本日のヘッドライナーであるバー・イタリアへの昂るような期待感は、クールでありながら高速でシェイクされるゴールディーのビートによく似合う。何せ昨年リリースの最新作『Some Like It Hot』はミステリアスな3人のブライトな側面を映し取った野心作、ともすればそのライブには爆発的な展開を期待するほかない。

    20時過ぎに暗転すると物騒なシンセサイザーが聞こえてきた。今回の入場SEはキリング・ジョーク「Requiem」。前回の初来日公演がクレイジー・フォックス「Axel F」で景気良く姿を表したのと比べると、幾分かは彼らのテイストに適った選曲になったのだろうか? ジェズミ・タリク・フェフミとサム・フェントンの2人をはじめとしたメンバーがストレート・ジーンズで揃え、その後にボーカルのニーナ・クリスタンテがダンスに備えたタイトなウェアを纏って登場する。長い髪が風を受けて気だるく流れる様はどこかゴージャスであり、ギターをロー・ポジションに構えたジェズミとサムの風格も相まって、2005年あたりのエディ・スリマンのショーからそのまま飛び出してきたかのようなインパクトだ。

    冒頭の「my kiss era」から、バンドには太い幹が感じられた。鋭いスネアで演奏に質量を付与するのはサポートのリアム・トゥーン、『Some Like It Hot』の録音でもメンバーの3人と共にポップな跳躍力を追求した影の立役者だ。ほんの約1年半前の初来日公演では正体不明のままスリリングなグルーヴに終始したバンド、その躍進は一音聞けば充分すぎるほどにわかる。また、ニーナが全身をよじらせて両サイドのバーストを引き出し、続く「my little tony」では前方の観客とタッチするなど、ライブ・バンドとしてのバー・イタリアが加速度的に進化したことは誰の目にも明らかであった。『Some Like It Hot』から「Fundraiser」と「I Make My Own Dust」を繰り出した頃には、LIQUIDROOMの観客は完全にバー・イタリアの虜だ。

    上手側のジェズミがアコースティック・ギターに持ち変えると、腰を据えたじっとりとしたグルーヴの曲が続く。しかしバー・イタリアにとって、それは単なるチルアウトや緩急の“緩”を意味しない。彼らの多くの楽曲がグランジに由来した静と動のダイナミズムを携えているように、ショー全体もまた静と動の間で揺れ動き、それぞれ違った側面からオーディエンスへと訴求してくるのだ。〈WORLD MUSIC〉期の楽曲や『Some Like It Hot』からの「the lady vanishes」など、ジェズミとサムの声のキャラクターを使い分けた曲が続く。ニーナはステージの中央でダンスし、時折歌い、またダンスに戻る。以前のインタビューで「ロックで踊ってきた」と答えていた彼らの発言に嘘はない。

    往年のブルース歌謡のような「Plastered」を挟むと、再び動的な時間が訪れる。「Nurse!」では後半のサイケデリックなジャム・セッションを、そして「punkt」ではスタジオ音源よりも走り気味な勢いをそれぞれ付与するなど、『Tracey Denim』からのアッパー・チューンで存分に会場の体温を引き上げ、トドメと言わんばかりに『Some Like It Hot』から「omni shambles」と「eyepatch」を投下。乱雑に散らばりつつ、そのどれもが計算づくであるかのようで、肉体へとダイレクトに快楽物質が流し込まれる体験。「worlds greatest emoter」と「rooster」までノンストップ、本編は喝采のうちに幕を閉じた。

    アンコールはベーシストのマチルダが先に登場。膨張したノイズの音色を起点とした即興に導かれて残りのメンバーも姿を表すと、自然に「Some Like It Hot」を奏ではじめた。それから静的なパートのまま一夜を終える……わけもなく、アルバムの先行シングルとしてヘヴィなバンドの新章を告げた「Cowbella」とハイテンションなバージョンの「skylinny」で渦を再び作り出して終演。最後には初来日公演と同様にブラー「Song 2」が流れた。前回は半ば諧謔のように響いていた一曲が、今はごく素朴に、ややもするとバンドのレパートリーの一つであるかのように聞こえる。凍える帰路の中で、バー・イタリアの健やかな変身を確信した。

    2026.1.21
    text by 風間一慶

    bar italia EditorsChoice
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