現代音楽シーンにおいて、静かに、しかし圧倒的な影響力を持つワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(Oneohtrix Point Never 以下OPN)が、11月21日発売の最新アルバム『Tranquilizer』から、新曲「Cherry Blue」をリリースした。本楽曲は、同アルバムからは5曲目の公開曲となり、あわせてフランスの現代美術家、ポル・タビュレ (Pol Taburet) が監督を務めたミュージックビデオも公開された。いまヨーロッパで最も注目される若手アーティストの一人であるタビュレにとって、初の映像作品となる。
カリブのスピリチュアルな伝統とヨーロッパ美術史を融合させた作風で知られる若き画家ポル・タビュレによる映像は、“物質と非物質のあいだ”という緊張関係が視覚的に拡張され、OPNの音の世界を幻想的な映像体験へと変換した。生と死、肉体と精神のあいだを揺らぐタビュレの超現実的なイメージは、「Cherry Blue」の感情的な起伏を鏡のように映し出す。エアブラシの柔らかさとアクリルの濃密さを併せ持つ独自の絵画的感覚は、映像の中で催眠的な効果を生み出し、作品全体を“崩壊と再生の儀式”へと昇華している。
失われた音の断片をもとに、『Tranquilizer』は音の幻覚を描き出す。静謐なアンビエンスがデジタルの混沌へとねじれ、日常の質感は感情の奔流へと変容する。忘却と廃退に形づくられたレコード。現実と非現実の境界はぼやけ、サンプルはノイズへと溶け込み、夢の中で扉がきしむ音を立てる。今作のOPNは、これまで以上に没入的だ。ノスタルジーではなく、失われた音を新しい感情の器として再構築している。
過去20年にわたり、OPNは世界有数の実験的エレクトロニック・ミュージックのプロデューサー/作曲家としてその名を確立し、21世紀の音楽表現を刷新し続けている。初期の『Eccojams』はヴェイパーウェイヴを生み出し、『R Plus Seven』や『Garden of Delete』といった作品はデジタル時代のアンビエント/実験音楽を再定義した。さらに、サフディ兄弟の『グッド・タイム (原題:Good Time)』と『アンカット・ダイヤモンド (原題:Uncut Gems)』やソフィア・コッポラの『ブリングリング (原題:The Bling Ring)』の映画音楽を手がけ、今年最も注目を集める映画のひとつであるジョシュ・サフディ監督作『Marty Supreme』の音楽も担当。またザ・ウィークエンド、チャーリーXCX、イギー・ポップ、デヴィッド・バーン、アノーニとのコラボレーションでも知られている。
OPN待望の最新アルバム『Tranquilizer』は、11月21日 (金)にデジタル/ストリーミングで配信、CDとLPが発売される。国内盤CDにはボーナストラック「For Residue (Extended)」が追加収録され、解説書が封入される。LPは通常盤 (ブラック・ヴァイナル) に加え、限定盤 (クリア・ヴァイナル) も発売。限定盤LPは数量限定の日本語帯付き仕様 (解説書付)でも発売される。さらに国内盤CDと日本語帯付き仕様盤LPは、Tシャツ付きセットも発売決定している。
リリース情報:
label : BEAT RECORDS / Warp Records
artist : Oneohtrix Point Never
title : Tranquilizer
release:2025.11.21
商品ページ: https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=15439
配信: https://warp.net/opn-tranquilizer
