先週7/21に以前より、アルバムのトレイラー、先行曲が数曲公開されていたアメリカの女性シンガーソングライターのLana Del Rey(ラナ・デル・レイ)が新作アルバム『Lust For Life』をリリースした。
「Sadcore」という呼称もある彼女の憂いを感じる歌詞、メロディー、そして前作「Honeymoon」で見せたインディーポップのTrap化というアプローチは今作でも健在で、先行曲としてリリースされた「Lust For Life」ではThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)、「Summer Bummer」ではA$AP Rocky、Playboi Cartiをフィーチャーするなど、アーバンミュージック/ヒップホップ系の人気アクトとコラボレーションしている点も目を引くなど今月リリースされたアルバムの中でも要注目の1枚だ。
◇御大Stevie Nicksをフィーチャー
そんなアルバムの収録曲のうち、気になったのは、大御所ロックバンド・Fleetwood Mac(フリートウッド・マック)のシンガー、Stevie Nicks(スティーヴィー・ニックス)をフィーチャーした「Beautiful People, Beautiful Problems」。
こちらは、新旧の歌姫の共演という感じで、じっくり聴き込みたいスローテンポのバラード。
それに対して、「Coachella – Woodstock In My Mind」は、こちらも聴き込みたいしっとりしたバラードながらもLana Del Rey風のTrapという感じのアプローチが印象的な曲となっている。
「Summer Bummer」の他にもA$AP Rockyがフィーチャーされた「Groupie Love」、「In My Feelings」は、どことなくChillwave、最近のUKの新ジャンル「Wave」にも通じるトラック。
また、「God Bless America – And All Beautiful Women In It」、「Heroin」の2曲は、聴き手を独特のサイケデリアに引き込こんでいくような印象を与える最たる2曲。
一方、アルバムのラストを飾る「Get Free」はアルバムの中でも屈指のポップさを感じる曲で、1枚を通じてLana Del Reyが見せた『Lust For Life』という世界観を締めくくるにふさわしいナンバーだ。
◇隠れた良曲「Cherry」
その他、アルバムリスニング2周目以降からその良さがグッと感じられるようになるのが、「Cherry」という曲。どことなくHow to dress wellの初期の名曲「Ready For The World」に近い印象を受けるオルタナR&Bとしても聴けそうな曲だけにチェックしておきたいところ。
いかがだっただろうか? 本稿を読んでLana Del Reyの『Lust For Life』が気になった人は是非1度アルバム1枚を通して聴いてみてほしい。
Top image via Beatriz Alvani
Text by lettermusic / Edited by Pointed